立憲民主党代表選(23日投開票)に立候補している野田佳彦元首相(67)は9日、時事通信のインタビューに応じ、原発の再稼働を条件付きで容認する考えを明らかにした。実効性のある避難計画が必須だとした上で、「安全性の確認と地元の理解が得られるかが条件だ。条件が満たされれば再稼働はあり得る」と述べた。
原発の新増設については、立民が2022年参院選で「認めない」と公約したことに触れ、「その路線に沿っていきたい」と語った。
次期衆院選に向け、日本維新の会や共産党を含めた他の野党と「誠意ある対話」を重ねて連携を図り、自公過半数割れを目指すと強調。自身が主張する国民民主党との合流の時期について、来年夏の参院選までを「一つの目安」に挙げた。
金融政策を巡っては、日銀が7月末、唐突に利上げに踏み切り、株式や為替相場の乱高下を招いたと指摘。「丁寧なマーケットとの対話」を求めた。「政府は金利上昇を前提とした財政運営をしなければいけない」とも訴えた。
憲法改正に関しては「一字一句たりとも変えてはいけないという立場ではない」と説明。一方、緊急事態条項の創設について「国会の絡む話なら参院の緊急集会で対応できる」と慎重な立場を示した。自衛隊明記を巡り「自衛隊が違憲だと思っている国民がそんなにいるのか」と疑問を呈した。
インタビューに応じる立憲民主党の野田佳彦元首相=9日、国会内
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。