松本剛明総務相は10日の記者会見で、都市部など物価水準の高い地域の地方公務員に支給する「地域手当」の支給率を市町村単位から県単位に見直す考えを示した。近隣の自治体間で給与格差が生じており、人材確保に支障が出るとの指摘があった。

松本氏は「地域手当はコストカット最優先の時期につくられた仕組みだ」と指摘した。人事院が8月に公表した人事院勧告は国家公務員の地域手当の支給率を現在の市町村単位から県単位にすることを盛り込んでいた。

国の基準を超えて独自に支給率を設定する自治体に対して政府が実施してきた特別交付税の減額措置についても「人材確保が難しくなっている地域もあることを踏まえ、廃止したい」と述べた。

現在の地域手当は民間給与が比較的高い自治体を7区分に分け、月給の3〜20%分を支給する。最も高い1級地の東京23区に勤務する公務員の場合、月給の20%分が支給され、民間給与が低い地域では支給されない。

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