目次

  • Q.国民はどこに関心?SNS分析では?

  • Q.15日後の投開票、ずばり誰が勝ちそうですか?

Q.候補が過去最多で混戦模様にも見えるがなぜ多く立候補に?

A.相次ぐ派閥の解散決定が大きいと思います。

これまでは派閥単位で誰を擁立するのかを決めて、一致した投票行動をとるケースが多くありました。

ところが今回は、この縛りがなくなったので、推薦人さえ確保できれば立候補できるようになったということなんです。

もうひとつは岸田総理が退任を表明してから一定の時間があったことです。

閣僚に対して「気兼ねなく堂々と論戦を行ってほしい」と声をかけたこともあって、現職の閣僚や党幹部5人が名乗りを上げる形となりました。

8月14日 退任表明の岸田総理

Q.立候補する見通しの9人、具体的には?

A.午前10時から党本部で立候補の受け付けが行われ、石破元幹事長、加藤元官房長官、上川外務大臣、小泉進次郎氏、河野デジタル大臣、小林鷹之氏、高市経済安全保障担当大臣、林官房長官、茂木幹事長の9人が立候補を届け出る見通しです。

候補者の数は1972年に推薦人を必要とする仕組みが導入されて以降、最も多かった5人を大きく上回り、過去最多となります。

Q.何が争点になり、どんな論戦になる見通しか?

A.12日午後には立会演説会が行われ、本格的な論戦が始まります。
選挙戦では、
◇政治とカネの問題を受けた党の信頼回復のための党改革や政治改革のあり方、
◇経済・財政政策や物価高対策、
◇子育て支援を含めた社会保障政策、
◇人口減少対策や地方活性化策、
◇外交・安全保障政策などが争点となる見通しです。

また衆議院議員の残りの任期が1年あまりとなる中、解散・総選挙の時期をどう考えるのかも注目されるテーマとなります。

Q.国民はどこに関心?SNS分析では?

A.国民はどこに関心があるのか。NHKはSNSのXで「総裁選」とともにどんなことばが投稿されているかを分析しました。文字が大きいほど、投稿された数が多いことを表しています。

最も大きいのが「裏金」となっていて、SNSでも「政治とカネ」への関心が目立っています。

立候補を表明した議員も、全員がこの問題に言及していまして、党の信頼をどう回復するかが争点となります。

先の国会では政治資金規正法が改正されましたが、積み残しの課題もあり、政治資金の透明性向上にどう取り組むのか、各候補の主張が注目されます。

Q.税金に関するワードも上がってきていますね?

A.生活と密接に関係するだけに、関心の高いところだと思います。

社会保障費や防衛費の増額が続く中で、国民負担のあり方も大きな論点です。

岸田政権は賃上げを政権の重要課題に掲げ、一定の成果を挙げたとしていますが、物価も上がっている中で、経済対策をどう考えるのか。

また、防衛増税の停止を主張する候補もいますので、その財源をどう確保するのかなど、さまざま観点から活発な論戦が交わされる見通しです。

Q.「選択的夫婦別姓」は早くも違いが見えているようですね?

A.立候補表明の記者会見を聞いていても、違いが見えやすいテーマだと言えます。

導入に向けて法案を提出するという議員もいれば、旧姓を使用できる環境整備が先だという議員もいて、議員や党員の投票行動に影響する可能性もあります。

Q.15日後の投開票、ずばり誰が勝ちそうですか?

A.ずばり・・・、と言いたいところですが、まだ難しいのが現状です。

1回目の投票で新しい総裁が決まるには、1位の候補が過半数を獲得する必要がありますが、これだけ多くの人が出ますと「それは不可能だろう」という見方が党内では大勢です。

そうすると、上位2人の決選投票となりますが、これもまた、誰が1位と2位になるのかを見通すのは容易ではありません。

「投票先は論戦を見てから決める」と話す議員も少なからずいまして、これからの論戦の行方や党員投票が、結果を左右する展開となりそうです。

一方、今回の総裁選挙は党内のほとんどの派閥が解散を決めた中で行われます。
過去には派閥の意向が結果を左右したケースも多いことから、相次ぐ派閥の解散決定が議員の投票行動にどう影響するのかも焦点の1つとなります。

また今回は、前回・3年前と同じく全国の党員・党友による党員投票が行われ、国会議員1人1票の「国会議員票」と、それと同数の「党員票」の合計で争われます。

国会議員の投票は今月27日に党本部で行われ、前日26日までに投票が締め切られる党員票とあわせてその場で開票されます。

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