自民党総裁選(27日投開票)に立候補した小林鷹之前経済安全保障相は19日、労働市場改革で解雇規制の見直しを論点とする議論に疑問を呈した。「候補者の方たちの意見が変遷していくというか、何が論点なのかわからなくなってきている」と指摘した。
日本経済新聞などのインタビューに答えた。「働く方々の不安をあおりかねないし、格差を固定しかねない」と強調した。「働く側の視点にたって自発的意思に応じて流動性を高めていくことがあるべき姿だ」と分析した。リスキリング(学び直し)やマッチング機能の強化を念頭に置く。
少子化対策については幼児や高等教育の無償化の対象範囲を拡大すべきだとの考えを示した。「就学前の話でいうと3歳児以上からは無償になっているが、0〜2歳のところはやるべきだ」と述べた。
政府は3人以上の子供がいる多子世帯について、2025年度から大学授業料などを所得制限なしで無償化する。「3人だけじゃなくて2人でもかなり経済的な負担は多いと思う。そこの要件をさらに緩和していくとか私はやるべきだと思っている」と発言した。
憲法改正については「自衛隊についても明記すべきだし、シビリアンコントロール(文民統制)についても明記すべきだ」と力説した。14年に安倍政権が閣議決定した「武力行使の新3要件」を憲法上に明記する必要はないと主張した。
消費税を巡っては「増税も減税も考えていない」と明言した。「財政運営が経済の足をひっぱるようなことがあってはならない」と話した。
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