岸田文雄首相は21日、米国で日米豪印4カ国の枠組み「Quad(クアッド)」の首脳会議や国連総会に出席するため、政府専用機で羽田空港を出発した。首相にとって在任中最後の海外訪問となり、次期政権に成果を引き継ぎたい考えだ。

首相は出発に先立ち、首相公邸で記者団に、各国の首脳と地域の平和と安定や国連安全保障理事会の改革などについて話し合うと強調した。バイデン米大統領やウクライナのゼレンスキー大統領らとの個別会談も予定する。24日に帰国する。

まずバイデン米大統領の地元である米東部デラウェア州ウィルミントンを訪れる。バイデン氏の出身高校で開くクアッド首脳会議に出席する。太平洋島しょ国の通信インフラ支援、感染症の拡大を防ぐための取り組みや海洋安全保障などを巡り協議する見通しだ。

同地にあるバイデン氏の私邸で日米首脳会談を開く。

首相はニューヨークでは2030年までの達成が危ぶまれるSDGs(持続可能な開発目標)の立て直しや国連改革を議論する「未来サミット」に参加する。核兵器用核分裂性物質生産禁止条約(FMCT)のフレンズ(友好国)会合を主催する。

世界最大の運用会社、米ブラックロックや米ブラックストーン、米KKRなど金融大手各社とのパネルディスカッションにも参加し、日本への投資を海外投資家に呼びかける予定だ。

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