【ワシントン共同】米政府高官は21日、東部デラウェア州で同日開く日米豪印4カ国の協力枠組み「クアッド」首脳会合の共同声明について、中国が威圧的な行動を強める南シナ海情勢や、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に懸念を表明する方向で最終調整していると明らかにした。これまでのクアッド首脳会合で「最も強い表現」が含まれるとの見通しを示した。
これまでは過度に刺激するのは得策ではないとの判断から名指しでの中国批判を控えてきた。どの程度踏み込んだ表現になるのかが焦点だ。4カ国は海洋秩序の維持に向けて相互運用性の向上を図る取り組みも発表する。
高官は「クアッドはインド太平洋地域の戦略的なテーマに焦点を当ててきた」と指摘。海洋安全保障や経済分野で中国がもたらす課題のほか、北朝鮮の脅威についても首脳らが直視していると強調した。
日本の海上保安庁など各国海上警察が合同訓練を始めると説明。米沿岸警備隊の船艇に日豪印の海上保安官が乗船するなどして連携強化を図る。共同声明にはインド太平洋地域の通信網整備も盛り込む。
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