会談は日本時間の22日午前0時すぎからおよそ1時間、バイデン大統領の地元・デラウェア州にある大統領の私邸で行われました。

この中で岸田総理大臣は「国際秩序が新たな挑戦に直面し歴史的な転換点を迎える中、日米同盟や日米協力の重要性はいっそう高まっている。バイデン大統領の力強いリーダーシップで同盟はかつてなく強固になった」と述べました。

これに対しバイデン大統領は、岸田総理大臣との友情は特別なものだとして謝意を示した上で「日米関係の発展や国際社会の課題に対するこれまでの貢献を称賛する」と応じました。

そして両首脳は、日米同盟の抑止力と対処力を引き続き向上させるとともに、ことし4月の共同声明に基づき、両国の安全保障協力を着実に進めることで一致しました。

中国への対応では、東シナ海や南シナ海での力による一方的な現状変更の試みに反対し、きぜんと対応することや、台湾海峡の平和と安定の重要性を確認しました。中国と対話を継続し、共通の課題では協力していくことも申し合わせました。

さらに韓国を含めた3か国の協力の強化に加え、ウクライナ支援や中東情勢でも引き続き緊密に連携していくことで一致しました。

最後に両首脳は、ともに退任することを踏まえ、今後も両国が自由で開かれた国際秩序の中核を担うグローバル・パートナーであり続けることを確認しました。

バイデン大統領 岸田首相に謝意

アメリカのホワイトハウスの発表によりますとバイデン大統領は21日の首脳会談の中で、「日米同盟は地域の平和と繁栄の礎だ」と強調するとともに、岸田総理大臣がことし4月にワシントンを公式訪問して以降、日本との「グローバル・パートナーシップ」の強化が進展しているとたたえました。

その上で、バイデン大統領は、日米同盟の防衛協力の強化に向けた岸田総理大臣の確固たる支持や、自由で開かれたインド太平洋地域の推進に対し、謝意を示しました。

また、両首脳は台湾海峡の平和と安定を維持する決意を確認し、武力による現状変更のいかなる試みにも反対することを強調したということです。

そして、それぞれの中国に対する外交や、南シナ海などでの中国による威圧的で不安定化を招く活動に関する両国の共通の懸念について協議したとしています。

さらに、両首脳は、日米豪印の4か国の枠組み=「クアッド」や、ウクライナ情勢などについても意見を交わしたということです。

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