立憲民主党は23日、都内で新代表を決める臨時党大会を開きました。代表選には野田佳彦元首相、枝野幸男前代表、現職の泉健太代表、衆院当選1回の吉田晴美氏が立候補しています。投開票などのもようを随時速報します。

決選投票始まる

野田氏と枝野氏による決選投票が始まった。国会議員と公認候補予定者と、各都道府県連の代表者の投票で新代表が決まる。

枝野氏「政権交代が最大の政治改革」

枝野氏は決選投票前の演説で「かつての古い民主党に戻るのではなく、求められているのは未来に向けた新たな前進だ」と強調した。「奪われた30年に終止符を打ち、新しい人間中心の『ヒューマンエコノミクス』を打ち立てたい」と力を込めた。

自民党の総裁選後、早期の衆院解散・総選挙の可能性が浮上する。2025年夏の参院選も見据えることが重要だと指摘したうえで「政権を担える新しい国民政党となり、政治の転換を本格的に実現しよう」と訴えた。

野田氏「政権交代が最大の政治改革」

野田氏は決戦投票に先立ち再び演説に臨んだ。「『親ガチャ』という言葉は死語にしよう。『国ガチャ』で当たったと呼ばれる国をつくろう」と呼びかけた。

「何よりも大事なのは国民の政治に対する信頼だ。金権政治を終わらせ世襲政治を制限する。政権交代が最大の政治改革だ。その先頭に立つ」と訴えた。

1回目投票 野田氏と枝野氏が決選投票に

立民代表選は1回目の投票で過半数を獲得した候補者はおらず、1位の野田氏と2位の枝野氏が決選投票に進むことになった。国会議員と国政選挙の公認候補予定者、地方議員、党員・協力党員の投票に基づくポイント制で、3位は泉氏、4位は吉田氏だった。

地方議員・党員票は野田氏トップ

立憲民主党の代表選に臨む(左から)野田、枝野、泉、吉田の4候補(23日、東京都港区)

立民代表選で地方議員や党員による投票は野田佳彦氏が139ポイントでトップだった。枝野幸男氏の123ポイントが続き、泉健太氏が59ポイント、吉田晴美氏が49ポイントだった。

吉田氏「経済格差の縮小をめざす」

吉田氏は演説で「衆院選が目前に迫っている。自民党との明確な対比軸を示そう」と呼びかけた。国公立大学の無償化によって教育格差をなくし、食料品の消費税撤廃を通じ経済格差の縮小をめざすと訴えた。

泉氏「党勢、徐々に回復してきた」

泉氏は演説で、2021年衆院選の敗北後の党の立て直しに触れ「党運営は過酷な試練の連続だった。地域を応援し、野党第一党として政権を担うになりうる政策を立案し、他の野党との対話を重ねていった」と振り返った。

そのうえで「地域の皆さんがもう一度声を上げてくださり、党勢は徐々に回復をしてきた」と自身の実績を訴えた。

枝野氏「新たな国民政党に成長」

枝野氏は演説で「この10年あまり、自民党もダメだけど、それにかわる野党がないと言われた。政治不信は私たちにも大きな責任がある。新たな国民政党へ成長し、国民の期待を受け止める。私たちこそが正念場だ」と訴えた。

さらに「人間中心の経済、ヒューマンエコノミクス。その中身は私にもある日々の幸せや不安、暮らしに関する切実な声だ。永田町の内側を向いた合従連衡ではない。国民とつながることで政治に力が生まれる」と訴えた。

「国民が求めるのは右とか左とか保守とかリベラルという古いレッテルではない。暮らしに寄り添った未来に向けたビジョンと信頼に値する選択肢だ」と語った。

野田氏「補正予算編成」求める

野田氏は決意表明で、能登半島地震の被災地での豪雨被害を受けて、「10月1日から始まる臨時国会において、早急に補正予算を編成し、成立させるのが政府の役割ではないか」と主張した。

自民党総裁選について「どなたが総裁になっても早い段階の(衆院)解散があると思う。受けて立つ」と言明した。「その前に少なくとも、被災地の復旧復興のための予算を作るぐらいの最低限の責任は果たしてから信を問うべきだ」と語った。

アサガオの開花に夜の冷え込みが必要であると触れ「落選経験のある我々は夜の闇と夜の冷たさを知っている。そこで積み上げてきた政策体系こそ今の時代の要請ではないか。勝ちっぱなしの自民党にはわからない」と強調した。

立憲民主党の臨時党大会始まる

立憲民主党の新代表を決める臨時党大会が23日午後1時、都内のホテルで始まった。4候補による決意表明を経て、地方議員と党員・協力党員の「地方票」の結果を発表する。

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