自民党総裁選に出馬している高市早苗経済安全保障担当相は23日公開のインターネット番組で、日銀の金融政策運営を巡り「金利を今、上げるのはあほやと思う」とけん制した。個人消費や企業の設備投資に悪影響との認識を示し「長いデフレに戻る不安がある」と強調。円安についてもメリットがあると指摘した。

日銀の植田和男総裁は利上げの判断時期に関し「時間的な余裕がある」とするが、消費者物価上昇率が日銀の想定通りなら「少しずつ利上げする」との方針を堅持している。

高市氏は「消費マインド、投資マインドを下げることは今しては駄目だ」と明言した。円安を巡り「輸出産業はどんどん輸出できるチャンスだ」と言及。円安で外国為替資金特別会計の剰余金が増加するとも説明した。

防衛費増額に伴う増税に反対する考えを重ねて表明。財源として公共事業費などに使う建設国債を充てると主張した。たばこ税増税に関しても「あれだったらいいだろうという問題じゃない」と語った。

基礎的財政収支(プライマリーバランス)を2025年度に黒字化するとの政府目標にも苦言を呈し、戦略的な財政出動を訴えた。〔共同〕

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。