衆院の額賀福志郎、参院の尾辻秀久両議長は26日、岸田文雄首相と国会内で面会し、皇族数確保策に関する各党派協議の状況を中間報告した。首相は「国家の基本に関わる先送りできない重要課題だ。立法府の総意を早期に取りまとめる議論をさらに進めてほしい」と求めた。

各党派の溝は埋まっておらず、額賀氏は意見集約の目標時期を示さなかった。次期政権に引き継がれるが、合意の見通しは立っていない。

額賀氏は面会で「議論の現状を政府と共有し、今後の議論に役立てたい。国会で合意が得られるよう引き続き努力する」と強調。次期政権下でも政府に説明や資料提供の協力を要請した。首相は「国会の議論の状況を踏まえ、政府も必要な対応をしたい」と応じた。

額賀氏は面会後の記者会見で、今後の協議の進め方を問われ「各党の状況や政治情勢を踏まえながら、両院の正副議長で協議していく」と述べるにとどめた。

中間報告によると、政府の有識者会議の答申で示された「女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する案」は、喫緊の課題として認める方向でおおむね共通認識が得られたと明記。

ただ、その配偶者と子の身分については「さまざまな意見があった」とした。

同じく答申に含まれる「養子縁組による旧皇族男系男子の皇族復帰案」に関しては「積極的な意見が多かったが、反対論もあった」と記した。

秋篠宮家の長男悠仁さままでの、皇位継承の流れをゆるがせにしてはならないことは「おおむね賛同する意見が多かった」と指摘した。〔共同〕

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