岸田文雄首相の後継を決める自民党総裁選は27日に投開票され、石破茂元幹事長(67)が決選投票を制して第28代総裁に選出された。この後、党本部で記者会見し、政権運営の基本方針を明らかにする。石破氏は10月1日召集の臨時国会で第102代首相に指名される見通しだ。衆院解散・総選挙の時期が焦点となる。

石破氏は会見後、直ちに幹事長など党役員・閣僚人事に着手。30日にも党の新執行部を発足させる。党内では衆院選の日程について、10月27日や11月10日の投開票が取り沙汰される。

27日の総裁選では1回目の投票で高市早苗経済安全保障担当相(63)がトップに立ったが、過半数に届かず、石破氏との決選投票に決着が持ち越された。決選投票の結果、石破氏は215票を獲得し、194票の高市氏と逆転した。

石破氏は新総裁選出後にあいさつし、「皆が笑顔で暮らせる安全で安心な国にするため、全身全霊を尽くす」と語った。

総裁選で石破氏は、5回目となった出馬を「最後の挑戦」と位置付けた。派閥裏金事件による深刻な政治不信を踏まえ、関係議員の選挙での非公認に言及。アジア版の北大西洋条約機構(NATO)や防災省の創設を訴えた。

自民党の新総裁に選出された石破茂元幹事長=27日午後、東京・永田町

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