政府は27日、レバノンに滞在する日本人の退避に備えて航空自衛隊の輸送機を派遣すると決めた。イスラエルとレバノンに拠点を置くイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラの戦闘が激化しているのを踏まえ、現地の日本人の保護に万全を期す。

近隣のヨルダンとギリシャに輸送機を待機させる。レバノンには大使館員を含めて50人ほどの日本人が滞在している。

木原稔防衛相が上川陽子外相からの要請を受けて自衛隊に命令を出した。準備が整い次第、日本を出発する。輸送部隊とは別に、現地で日本や他国との連絡役を担う先遣隊もすでに送っている。空自のC2輸送機の活用を念頭に置く。

ヒズボラは2023年10月にイスラエルと軍事衝突したイスラム組織ハマスとの連帯を示すためイスラエルへの攻撃に加わっている。イスラエルはレバノンへの地上作戦も示唆しており、ヒズボラとの全面衝突のリスクもささやかれる。

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