年金財政検証の「オプション試算」項目

 厚生労働省は年金の将来の給付水準を点検する今年の「財政検証」で、自営業者らが加入する国民年金の保険料納付期間を現行の「60歳になるまでの40年」から「65歳になるまでの45年」に延長した場合の底上げ効果を試算する方針を固めた。延長すれば、将来受け取る年金の水準低下を抑制できる。今夏に検証結果を公表し、年末までに実施の可否を決める。関係者が11日明らかにした。  延長によって保険料負担が増える側面もあり、反発が出る可能性がある。  現行の国民年金保険料の納付期間は、20歳以上60歳未満の40年間。65歳になるまでの45年間に延長すると、受け取る年金額は増える。財政検証では、制度改正による影響を見る「オプション試算」として、延長した場合に将来世代が受け取る年金の給付水準がどう変化するかを算出する見通し。  このほか(1)パートら短時間労働者の厚生年金加入要件の緩和(2)厚生年金から国民年金への財源振り向け(3)65歳以降の賃金に応じて厚生年金が減る「在職老齢年金制度」の見直し―なども検証する。


鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。