経団連が開いた「選択的夫婦別姓の早期実現を求めるシンポジウム」(1日、東京都千代田区)

経団連は1日、選択的夫婦別姓の実現を求めるシンポジウムを開いた。魚谷雅彦ダイバーシティ推進委員長(資生堂会長最高経営責任者)は「法制度が早期に国会で議論され整備されることを期待する」と述べた。「石破茂首相は前向きな姿勢を持っている」と評価した。

自民党総裁選で主要な論点になったことを踏まえ、導入に向けた機運を高めるために開催した。魚谷氏は「激変する世界のビジネスの環境のなかで日本企業がこれから生き残り、成長していくために不可欠な経営戦略だ」と主張した。

自民党で推進側の議員連盟の事務局長を担う井出庸生氏は「日本全体、経済界のこれからを切りひらいていくひとつの役割として選択的夫婦別姓制度を何としても実現したい」と話した。

経団連は6月、婚姻時に夫婦いずれかの姓を選ばなければならない今の制度は「女性活躍を阻害する」と提唱し、選択的夫婦別姓の実現を促す提言を公表した。海外でのビジネスなどで旧姓の通称使用では不都合が生じる事例があると唱えた。

今回のシンポジウムでは旧姓併記が可能になったパスポートでもICチップには記録されておらず、旧姓の通称使用の拡大では対応しきれない課題があるとの指摘が出た。

【関連記事】

  • ・石破氏に望む 夫婦別姓・人手不足対策など「一日も早く」
  • ・[社説]夫婦別姓の選択肢に今度こそ道を開け

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。