兵庫県議会に不信任決議を可決された前知事の失職に伴う知事選に、元経済産業省官僚で県産業労働部長も務めた中村稔氏(62)が1日、立候補する意向を報道陣に明らかにした。中村氏は独自候補擁立を目指す自民党に支援を求めているが、公認や推薦が得られなくても立候補するという。

 中村氏は1日、自民党県議団が候補者を検討する会合に出席した。会議後、報道陣の取材に「混乱を収束して、県庁・県議会が一体となって前に進むことに全力を傾けたい」と語った。

 中村氏は東大法学部を卒業後、旧通商産業省に入省。経産省大臣官房参事官などを歴任し、兵庫県に出向した際は産業労働部長を務めた。

 知事選は31日告示、11月17日投開票。9月末で自動失職した前知事の斎藤元彦氏(47)と、共産党推薦で医師の大沢芳清氏(61)がそれぞれ無所属で立候補を表明したほか、同県尼崎市前市長の稲村和美氏(51)も近く会見を開き、無所属で立候補する意向を表明する見通し。自民は前回知事選で斎藤氏を推薦しており、同じく推薦していた日本維新の会も独自候補の擁立を目指している。

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