立憲民主党の小沢一郎氏は3日、次期衆院選について、野党各党との候補者を調整して一本化できれば自民党に勝利できるとの見通しを示した。ただ、野党各党との交渉など実務は「時間がないから難しい」と難航するとの見方も示した。国会内で報道陣の取材に答えた。(佐藤裕介)

報道陣の取材に答える立憲民主党の小沢一郎氏=東京都千代田区の衆院議員会館で(佐藤裕介撮影)

◆「自民の過半数割れなんてもんじゃ…」

小沢氏は立民代表選で野田佳彦代表を支援。立民は2日に総合選挙対策本部長代行に小沢氏を起用する人事を発表しており、小沢氏は野党との間で候補者調整の実務にあたるとみられる。 小沢氏は、野党共闘が実現すれば「自民党の過半数割れなんてもんじゃなく、勝つ」と明言した。

◆候補者調整は「そう簡単にはいかない」

だが、具体的な候補者調整に向けては「誰がどうやってやるかという問題がある。そう簡単にはいかない」と語った。 自らが調整に乗り出しても「時間がないから難しい」と説明。各党候補の希望や置かれた状況を踏まえて交渉するなど、懸案を「一つずつ解決していくには時間がかかる」と語った。

◆実際の調整は「同根」国民民主から

今後の調整は「同根のところから」と、ともに連合からの支援を受ける国民民主党との調整を重視する考え。「国民からみたら、(立憲と国民民主を)仲間内みたいにみてる。半々に別れているというのは安心感・安定感の要素に欠けることになる」と述べた。

◆市民には「石破首相への不信感ある」

報道各社の世論調査では、石破茂政権の支持率が過去の政権と比べて伸び悩んでいる。 小沢氏は「(石破首相は)確実に総裁になるという状況じゃなかったこともあって、(過去には)色々と理想論、悪く言えば『きれいごと』を言った」と指摘。こうした発言と総裁になった後の発言が「『違うじゃないか』といった不信感が一般の人の中にある」と分析した。 

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