自民党の平沢勝栄元復興相=10月9日、国会で(由木直子撮影)
◆平沢勝栄氏「逆に頑張ろうと燃えている」
「こんなの茶番劇だ」 自民党が9日午前に発表した衆院選の第1次公認で旧二階派から唯一、非公認となった平沢勝栄元復興相=東京17区=は、衆院を解散する本会議前の東京新聞の取材に声を荒らげた。「一人一人状況が違うから、線引きが公平かどうかという問題はある。対象になって、頭にきている人はいると思う。若い人はかわいそうだ」 平沢氏は、9月の自民党総裁選では石破茂氏を支援。告示直前の9月8日には、地元・葛飾柴又を「寅さん」のコスプレをした石破氏とともに練り歩いた。「一生懸命、応援はしたけどね」と振り返った。葛飾区柴又で「寅さん」のコスプレを披露した石破茂氏=石破氏のXより
衆院解散直後にも報道陣の取材を受けた平沢氏は、「葛飾区の(自民党の)区議会議員、逆に頑張ろうということで燃えている。みんな若干気が緩んできたところだったから、公認を外れたことで気を引き締めてくれたということで、ありがたいと思っている」と自らに言い聞かせるように語った。◆下村博文氏「一事不再理であるべきなのに」
「一時不再理みたいなことであるべきなのに、またするというのはちょっとぶれすぎだと思う」 下村博文元文部科学相=東京11区=は、党執行部が当初は原則として全員公認する方針だったにもかかわらず、一転して一部を非公認とする判断になったことに苦言を呈した。下村氏以外に非公認となった旧安倍派の10人を「私は前から分かっていたが、全く(政治資金収支報告書に)不記載という自覚がない中で、ふたを開けたらそうだと言われた方々がかわいそうだ。確信的にしたわけじゃない」とおもんぱかった。 下村氏は、衆院選の争点が裏金問題一色になることを懸念。「それだけで本当に日本の国政、大丈夫なのと、相当心配する人もいる。これからの未来をどう作っていくかが、選挙で本来問われるべきだと思うし、そういう話をしていきたい」と話した。◆萩生田光一氏「初心にかえって故郷の代表を目指す」
自民党の萩生田光一元政調会長=10月9日、国会で(由木直子撮影)
萩生田光一元政調会長=東京24区=は衆院本会議直前に事務所のX(旧Twitter)でコメントを発表。「色々な想いはございますが、ここは党に所属する議員として、決定を真摯に受け止めて無所属として戦いに挑む決意です。初心に帰って故郷の代表を目指し、新たな気持ちでがんばる所存です」と記した。 ◇ 非公認となった12人は以下の通り(選挙区は次期衆院選から適用される新しい区割り)。 萩生田光一氏(元党政調会長、元経済産業相) 東京24区高木毅氏(元党国対委員長、元復興相) 福井2区
西村康稔氏(元経済産業相) 兵庫9区
下村博文氏(元文部科学相、元党政調会長) 東京11区
平沢勝栄氏(元復興相) 東京17区
三ツ林裕巳氏 埼玉13区
菅家一郎氏 福島3区
中根一幸氏 埼玉6区
小田原潔氏 東京21区
細田健一氏 新潟2区
越智隆雄氏 東京6区
今村洋史氏 東京9区 ※元職 平沢氏は旧二階派で、他の11人は旧安倍派。越智氏は不出馬を検討する考えを表明している。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。