目次
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勝敗ライン「自民党と公明党で過半数を目指す」
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「判断たる材料を提供 信任を得たい」
国民の納得と共感なくして政治を前に進めることはできない
冒頭、石破総理大臣は「国民の納得と共感なくして政治を前に進めることはできない。国民に信を問い、信任を得て新政権の掲げる政策に力強い後押しをお願いしたい」と述べました。
その上で、政治とカネの問題を受けた自民党の対応について、収支報告書に不記載があった議員の一部を選挙で公認しないなどとする方針を説明し「所属議員が一人一人の有権者に真摯に(しんし)向き合い、説明を尽くし理解を得なければ国民の信頼を取り戻すことはできない」と強調しました。
また、防災対策をめぐり、就任直後に石川県能登地方を視察したことに触れた上で「悲痛な叫びが今も鮮明に耳に強く残っておりこうした声に最大限応えるべく大雨災害を激甚災害に指定し、あわせて予備費での措置を講じる」と述べました。
さらに、能登半島地震の被災者が大雨の被害も受けた場合、新たに中小企業の設備などを復旧する「なりわい再建支援補助金」や、農業用機械や施設を復旧する交付金の対象とする考えを示しました。
その上で、災害発生時の体制強化に向けて、コンテナトイレやキッチンカー、テントなどが発災から数時間で被災地に届く体制を整えるとともに、専任の大臣を置く「防災庁」の設置に向けた検討を加速すると強調しました。
地方創生をめぐっては「この政権は地方を守る政権だ。都市対地方という二項対立ではなく、日本全体を創生させるべくこの取り組みを必ず成功させる」と述べ、今週にも新たな本部を設置し、年末に向けて基本的な考え方を取りまとめる考えを示しました。
そして地方創生の交付金を当初予算ベースで倍増させることや、地方の成長に向けて、農林水産業や観光業などの振興を図る決意を示しました。
その上で「『新たな地方創生』は日本の社会のあり方を大きく変える日本創生の試みだ。この大変革を思い切って実行するためには国民の信任が必要であり、この解散は『日本創生解散』だ」と述べました。
経済政策をめぐっては「デフレからの脱却に向けた歩みは確かなものとなりつつあるが、国民が物価上昇に直面していることも事実であり当面の物価高対策とともに実質賃金の上昇を実現していかなければならない」と述べました。
その上で最低賃金を2020年代に全国平均で1500円まで引き上げるための支援の強化や中小企業が適切な価格転嫁を行えるよう下請け法の改正などに取り組む考えを示しました。
そして「国民の目線に立って『生活がよくなった』『安心して暮らせるようになった』と実感してもらえるよう政策パッケージを速やかに練り上げ、実現していく」と述べました。
外交・安全保障政策をめぐっては「日本は戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しており、安全保障の世界に長く身を置いた者として、今こそ、この国のために持てる力のすべてを使っていく」と強調しました。
その上で、地域の安全と安定を一層確保する取り組みを主導するため、アジアの安全保障のあり方を検討するよう、9日に自民党に指示したことを明らかにしました。
さらに、防衛力の抜本的な強化の基盤となる自衛官の処遇や勤務環境の改善に向けてみずからが議長を務める関係閣僚会議を9日に設置したと説明しました。
そして「われわれの政権は、日本を守り、国民を守り、都市の安全安心を確保し、地方の暮らしを守る。若者・女性の機会を守る。われわれに政権を託してほしい」と訴えました。
勝敗ライン「自民党と公明党で過半数を目指す」
石破総理大臣は記者会見で衆議院選挙の勝敗ラインとそれを下回った場合の対応を問われ「今回の選挙が非常に厳しいということはよく承知している。勝敗ラインについては自民党と公明党で過半数を目指したいと考えている。すべての同志が当選できるよう全身全霊を尽くしていく。勝敗ラインを割り込んだ場合の対応についてはコメントは差し控えたい」と述べました。
「判断たる材料を提供 信任を得たい」
石破総理大臣は記者会見で「衆議院選挙に向けて有権者に判断材料を提示できたのか」と質問されたのに対し「国会の所信表明でも代表質問でも、可能なかぎり自分の言葉で国民に理解をいただけるように語り、判断たる材料を提供してきた。これから選挙に入り、党首間の議論もある。全国津々浦々で私なりの考え方を誠心誠意述べて、信任を得たい」と述べました。
政策活動費「廃止も含めて自民党として検討していきたい」
政党から議員に支給される「政策活動費」をめぐって「全部公開すべきだという意見もあるが、個人のプライバシーや企業・団体の営業秘密の侵害につながるという懸念もある。外国との関係に触れる場合もあるだろう。そういうことを勘案しながら国民の不信を招くことがないよう努め、使い方は抑制的でなければならない。これから先、廃止も含めて自民党として検討していきたい」と述べました。
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