石破茂首相は10日未明、就任後初の外遊として東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議に出席するため、ラオスに向けて政府専用機で羽田空港を出発した。出発に先立つ9日夜、官邸で記者団に、中国の李強首相、韓国の尹錫悦大統領、インドのモディ首相らと滞在中に個別会談を行う意向を示した。
一連の会議に関し「日本とASEANの信頼関係を一層強化したい」と強調。持論のアジア版NATO(北大西洋条約機構)構想を巡っては「自民党内で議論が煮詰まっていない。提起するつもりはない」と述べた。個別会談の対象にはオーストラリア、ベトナム、ラオス首脳も挙げた。
日本とASEANは昨年12月、東京で特別首脳会議を開き、海洋安全保障の強化などで合意した。石破首相はこれを踏まえ、10日の日ASEAN首脳会議で岸田文雄前首相の外交政策を引き継ぎ、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持へ連携を訴える考え。経済面では、インフラ整備を通じて地域の「連結性」向上に貢献すると伝える。
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