衆院選を受けた第215特別国会は11日召集され、衆院本会議で首相指名選挙を実施した。1回目の投票で投票総数の過半数を得た候補がなく、石破茂首相(自民党総裁)と立憲民主党の野田佳彦代表による決選投票になった。衆院で決選投票になるのは史上5度目で、石破氏が第103代首相に選出される見通しだ。
衆院の首相指名選挙の1回目は石破氏が221票、野田氏が151票だった。1回目の投票で過半数を得る候補がいなかったため、上位2人による決選投票に進む。決選投票は1票でも多く支持を得た候補が勝利する。
衆院は与党の自民、公明両党が過半数(233)を割っている。日本維新の会と国民民主党はそれぞれ決選投票を含めて野田氏に投票しない方針だ。このため決選投票は石破氏の得票が野田氏を上回る公算が大きい。
参院の首相指名選挙は1回目で石破氏が選ばれる予定だ。
第1次石破内閣は11日午前の臨時閣議で総辞職した。衆参両院の本会議で石破氏が首相に選ばれれば、皇居での首相親任式と閣僚認証式をへて、第2次石破内閣が発足する。首相は夜に官邸で記者会見する。特別国会の会期は14日まで。
衆院本会議は首相指名選挙に先立ち、正副議長選挙を実施した。自民党の額賀福志郎氏を議長に、立憲民主党の玄葉光一郎氏を副議長にそれぞれ選出した。参院は午前の本会議で自民党の関口昌一前参院議員会長を選出した。
自民党は10月の衆院選で191議席に大きく減らした。公明党(24議席)と合わせると215議席となる。政治資金収支報告書の不記載問題を理由に非公認とした萩生田光一氏ら計6人が自民党の衆院会派に加わったが、それでも221議席で過半数に達しない。
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