鈴木馨祐法相は12日、法務省で就任記者会見を行い、選択的夫婦別姓制度の導入に関し「国民、国会議員の間で議論いただき、より広く理解が進むことが大事だと思う」と述べた。個人的な賛否は差し控えるとした。
未執行のまま2年以上が過ぎた死刑制度については、人命を絶つことになるため慎重さが求められるとしつつ「確定した刑の執行が厳正に行われることは極めて大事だ」と堅持する姿勢を示した。静岡県一家4人殺害事件で死刑が確定していた袴田巌さんの再審無罪で、改めて手続きの不備を指摘する声も上がる。制度の見直しは「丁寧な検討が必要だ」と話すにとどめた。
技能実習に代わる新制度「育成就労」が2027年にも始まる。労働者が自国の送り出し機関に手数料を徴収されるといった現状の課題を挙げ「人権に関する問題を解決し、魅力ある制度にしていきたい」と意気込んだ。
牧原秀樹前法相から引き継ぎを受ける場面もあった。牧原氏は「法務行政は課題も多いと思うので、しっかり責任を果たして」と声をかけ、鈴木氏は「いろいろご指導ください」と応じた。
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