自民党は「政治改革本部」の会合を開き、南米への訪問から21日午前に帰国した石破総理大臣のほか、党所属の80人余りの議員が出席しました。
冒頭、石破総理大臣は、政治の信頼回復に向けた取り組みについて、「わが党が議論をリードすることが肝要で、責任政党としての役割を果たしたい」と述べました。
このあと、「政治改革本部」の幹部がまとめた改革案が示されました。
改革案は、5つの柱で構成され、
▽党から議員に支給される「政策活動費」は廃止し、議員に対する渡しきりの支出を法律上なくす一方、外交上の秘密に関わるなど、公表に配慮が必要な支出は、政治資金をチェックする第三者機関が監査を行うとしています。
第三者機関は国会に置くことを基本としつつ、与野党各党の考えも踏まえ、行政に置くことも視野に検討します。
また、
▽外国人によるパーティー券の購入は、政治献金の規制と同様に禁止するとともに
▽オンラインで提出された収支報告書をデータベース化し、検索しやすくする制度を設けるとしています。
さらに、
▽政治資金や選挙に関係する犯罪で、党所属議員が起訴された場合、政党交付金の支給を停止する制度を導入するほか
▽政治家が、みずからが代表を務める政党支部に寄付した場合は、税制優遇の適用の対象外にするとしています。
会合は、およそ2時間にわたって行われ、改革案を大筋で了承しました。
自民党は、党派を超えた幅広い理解を得て再改正を実現させるため、野党側に協議の呼びかけを始めているということです。
石破首相 “年内に決着すべき”
石破総理大臣は、総理大臣官邸で記者団に対し「自民党が取りまとめた方向について各党に呼びかける形で、これから議論を深めていただければと思っている。私自身、年内に決着を見るべきものは見るべきだと考えているので、それぞれの党で精力的な議論を期待したい」と述べました。
また、立憲民主党などが主張する企業・団体献金の禁止について、「民主主義のコストを誰が負担するのが正しいのかということに帰着をするのだと思うが、各党で考え方に一致を見ていないのではないか。私が予断を持って申し上げるべきでは決してなく、これから先、いろいろな議論が各党間で行われると承知している」と述べました。
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