サイバー攻撃に先手を打ち被害を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」に関する政府有識者会議(座長・佐々江賢一郎元駐米大使)が、法制化を求める提言を月内にまとめ、12月にも石破茂首相に提出する方向で調整していることが分かった。政府は提言を踏まえ、来年の通常国会への関連法案提出を目指して準備を進める。複数の関係者が23日、明らかにした。
提言では、主に外国からの不審な通信情報を監視する必要があると指摘。官民連携を強化し、無害化措置の実施主体として自衛隊や警察の能力を活用するよう要請する。
サイバー攻撃の被害防止に必要な情報について、政府から事業者側への共有を促し、重要インフラの事業者が被害に遭った場合は政府への報告を求める。攻撃元の特定に向けて収集する通信情報の範囲が適正かどうかを監視するため、独立性の高い第三者機関の設置も盛り込む方向だ。
有識者会議は6月に初会合を開催。官民連携や攻撃元の検知、無害化措置の在り方を協議してきた。
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