中国が日本の排他的経済水域(EEZ)内である沖縄県・尖閣諸島の北西約80キロに設置したブイに関し、EEZ外に移動させる意向を水面下で日本側に伝えてきたことが23日、分かった。複数の日中関係筋が明らかにした。日本との関係を安定させる狙いとみられるが、実際にはブイを移動しておらず、日本は即時撤去を求めている。
ブイは昨年7月に日本側が確認し、何度も撤去を求めてきた。中国が移動させる意向を伝えてきたのは、トランプ次期米大統領の就任で対立必至の米中外交に注力するため、日本との間に山積する課題を個別に解決して関係改善を図る思惑がありそうだ。
今年8月に発生した中国軍機の領空侵犯については今月19日、中国が事実関係を認め、再発防止に努めると伝えてきたと日本政府が公表。22日には中国外務省が日本人に対する短期滞在ビザの免除措置再開を発表した。
関係者によると中国は夏ごろ、ブイをEEZ外に移すと外交ルートを通じて伝達。日本は歓迎しつつ、実際に動かすかどうか注視している。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。