「佐渡島(さど)の金山」(新潟県佐渡市)の全労働者のための追悼行事が24日、朝鮮半島出身者の遺族や韓国政府側が不参加の中、同市で行われた。生稲晃子外務政務官が日本政府を代表し、朝鮮半島出身者を含む亡くなったすべての鉱山労働者に対し、哀悼の意を表した。生稲政務官をめぐっては、過去に靖国神社に参拝していたと報じられ、韓国内で出席は「不適切」との声が出ていた。
追悼行事は、「佐渡島の金山」の世界遺産登録を推進した市内の民間団体や県、市でつくる実行委員会が主催した。団体の関係者や新潟県の花角英世知事、佐渡市の渡辺竜五市長ら招待者約70人が出席した。
生稲氏はあいさつの中で、鉱山労働者について「戦時中に朝鮮半島から来られた多くの人々も含まれ、困難な労働に従事され、亡くなられた方々もおられる」と言及。「先人たちのご労苦に心から敬意を表するとともに、亡くなられたすべての方々に改めて深い哀悼の意を表したい」などと述べた。終了後は足早に会場を後にした。
追悼行事をめぐっては、今年7月に「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録が決まる際、日本政府が開催について言及していた。韓国側も当初は参加する方向だったが、23日に韓国外交省が「両国が受け入れ可能な合意に至るのが難しいと判断した」として不参加を表明した。韓国内では、生稲氏の出席が決まった後、過去に靖国神社に参拝していたとの報道があり、問題視する声が出ていた。(茂木克信)
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