【ホノルル=永富新之丞】木原稔防衛相は2日(日本時間3日午前)、オースティン米国防長官と会談するため米ハワイ州を訪れた。自衛隊と在日米軍の部隊を連携しやすくする指揮統制の見直しを議論する。
4月の日米首脳会談での合意を踏まえ、次回の日米外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)に向けて具体策を話し合う。オアフ島のインド太平洋軍司令部で会う。
オーストラリアを加えた日米豪、フィリピンが参加する日米豪比の枠組みでの防衛相会談も予定する。
日本には陸海空軍と海兵隊を合わせて5万5千人ほどの米軍がいるものの、東京・横田基地の在日米軍司令部は有事の際の作戦指揮権を持たない。19時間の時差があるハワイのインド太平洋軍の司令部が指揮権を持つ。
米側で指揮統制権の一部を在日米軍司令部に与える案、自衛隊との調整組織を日本に置く案などが浮上する。
日米の防衛相会談では装備品協力を話し合う「日米防衛産業協力・取得・維持整備定期協議」(DICAS)の開催に向けて調整する。ミサイルの共同開発や生産のほか、日本の民間施設で米軍艦艇や戦闘機を整備・補修することがDICASの議題になる。
核を含む戦力で米国が同盟国を守る「拡大抑止」の強化について次回の2プラス2にあわせて日米の担当閣僚が協議することも確認する。
木原氏はインド太平洋軍司令官の交代式にオースティン氏が出席するのにあわせてハワイを訪問した。
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