【ブラジリア=秋山裕之】岸田文雄首相のブラジル訪問に合わせ日本の企業や大学などが計36件の協力案件の覚書を公表する。重要鉱物やエネルギー、農業、金融、宇宙など幅広い分野でビジネスを加速させる。
- 【関連記事】日ブラジル、HV普及へ枠組み 首脳会談で政策協調
ブラジルには36社・機関が同行した。3日から訪れるパラグアイだけ帯同するケースを含めて計50ほどの企業や大学、政府機関の幹部170人が経済ミッションをつくった。3日の首脳会談や4日のビジネスフォーラムで案件を発表する。
重要鉱物は柱のひとつだ。三井物産は同国最大規模のリチウム鉱区を持つ米アトラスリチウムへの出資を決めた。2024年10月以降に生産を始めるネベス鉱山から供給を受け、年間生産量は30万トンを見込む。
東芝と双日は大手鉱山会社カンパニア・ブラジレイラ・メタルジア・イ・ミネラソン（CBMM）社とレアメタル（希少金属）を使う次世代電池の販路を開拓する。
住友商事はネスレのブラジル法人と持続可能な畜産のサプライチェーン（供給網）構築をめざす。商船三井はペトロブラスと新造船の建造に取り組む。三菱UFJ銀行はサンパウロやミナスジェライス州の投資局と日本企業の投資誘致について覚書を結ぶ。
【関連記事】
- ・ブラジル、米中バランス外交に回帰 日本は潮目読み接近
- ・岸田首相、日系人1000人交流を表明 中南米とかけ橋期待
- ・2024年は中南米イヤー 首相、就任後初のブラジル訪問
鄭重声明：本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。
