【サンパウロ時事】ブラジル最大都市サンパウロの日系人団体「ブラジル日本文化福祉協会」で4日(日本時間5日)、同国を訪問した岸田文雄首相の歓迎式典が開かれた。約270万人と世界最大の日系社会を擁するブラジルの日系人らは、首相とつかの間の交流を楽しんだ。

広島県出身の森田隆さん(100)は、自身の被爆体験などがつづられた本を、広島選出の衆院議員である首相に手渡した。念願がかない、喜びもひとしおの様子。付き添い役の長女綏子さん(76)は、被爆した状況などをブラジルで伝える森田さんの取り組みに対して首相から「心強く思う」と言葉を掛けられたと明かした。

日本人移民としてブラジル在住60年を超える秋田県出身の川合昭さん(89)はかつて日系団体の幹部を務めていた際、日本の首相をもてなした経験がある。日系人らとの集合写真に臨んだ首相を「好感が持てる」と語り、「ブラジルで日本人の印象が良くなるだろう」と目を細めた。

岸田文雄首相に手渡す本を持つ森田隆さん=4日、ブラジル・サンパウロ

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。