自民党の政治とカネの問題を受けた法改正をめぐり、自民・公明両党は7日に続き、8日も実務者による協議をおよそ2時間行いました。
これまでの協議で両党は、党から議員に支給される「政策活動費」について透明性を向上させる方針を確認しています。
8日はこれを具体化する方策について意見を交わしましたが、合意には至りませんでした。
また、パーティー券を購入した人などを公開する基準について、公明党は現在の「20万円を超える」から「5万円を超える」に引き下げるよう重ねて主張しました。
自民党は、引き下げには同意しているものの、党内には「10万円を超える」とするのが望ましいという意見があるなどとして具体的な金額では折り合わず、引き続き協議することになりました。
両党は今の国会で法改正を実現するため、今週中に与党案をまとめたいとしていて、9日も実務者による協議を行うことにしています。
政策活動費とパーティー券 基準額の焦点は
政治資金規正法の改正をめぐる、自民・公明両党の協議では
◇政党から議員に支給される「政策活動費」の扱いと
◇パーティー券を購入した人などを公開する基準の額の引き下げなどが残された焦点となっています。
このうち「政策活動費」は現在、党から受け取った議員側に使いみちを公開する義務はありません。
これについて自民党は、党が議員に支給するにあたって支出項目ごとに分けて、金額を開示する一方、議員側は使いみちや金額を公開しないなどとする案を検討しています。
これに対し公明党は議員が使いみちの明細書を党に提出したあと、党が収支報告書とともに総務省に提出することで、公開の義務づけを求めています。
また、現在は「20万円を超える」パーティー券を購入した人について収支報告書に名前などを記載し、公開することが義務づけられていますが、公明党はこの基準を「5万円を超える」に引き下げるよう主張しています。
一方、自民党は引き下げには同意しているものの党内からは、基準の額を下げすぎれば購入者が減りかねないなどとして「10万円を超える」とするのが望ましいという意見が出ています。
自民 鈴木氏「残っている論点の詰めを行っていきたい」
実務者協議の自民党のメンバーの鈴木馨祐氏は記者団に対し「両党で見えている景色は相当近くなっていると思うので、残っている論点の詰めを最終的に行っていきたい。今の国会中に必ず法改正をしなければならないので、それを意識して、しかるべき時に結論を出したい」と述べました。
公明 中野氏「しっかりと最後まで詰める」
実務者協議の公明党のメンバーの中野洋昌氏は記者団に対し「実務的なところも含めて制度の議論を行ったが、きょうの段階で、まだ一致しているわけではない。しっかりと最後まで詰めていきたい」と述べました。
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