地方自治法の改正案の審議が国会で始まったことを受けて、全国知事会は10日、会長を務める宮城県の村井知事らが総務省で松本総務大臣と面会し、提言を提出しました。

地方自治法の改正案には、感染症のまん延や大規模な災害など国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生した場合に、個別の法律に規定がなくても、国が自治体に必要な指示を行うことができるとする特例が盛り込まれています。

提言では、国が指示を行う際は、現場の実情を踏まえたものとなるように、事前に国と自治体が適切に協議・調整することや、目的の達成のための必要最小限度の範囲とすることを求めています。

面会のあと村井知事は記者団に対し「知事会側からは『10年後、20年後に別の解釈が入ってしまうことを恐れている』という意見も出た。指示は、非常に大きな強い武器であり、暴走にならない論拠となる国会での議論を期待したい」と述べました。

これに先立って松本大臣は、閣議のあとの記者会見で「指示は、自治体と十分なコミュニケーションを確保したうえで、必要最小限の範囲で行使される運用とすることが大切だ」と述べました。

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