自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で、政治資金規正法違反の罪に問われた安倍派事務局長が起訴内容を大筋で認めた10日の初公判を受け、与野党から関与否定に終始する安倍派幹部への批判が相次いだ。自民の閣僚経験者は「被告だけの責任ではない。派閥の無責任体質の被害者だ」と指摘。改めて真相究明を求める声が強まった。
岸田文雄首相は「公判中の個別案件に首相の立場で触れることは控える」と述べるにとどめた。
安倍派の西田昌司元政調会長代理は「派閥幹部が説明責任を果たしていないことが不信感を呼んでいる」と非難。同派中堅は「トカゲのしっぽ切りだ」と事務局長に同情を寄せた。
公明党の石井啓一幹事長は裏金問題の真相解明について「裁判でその一端でも明らかにされることを望んでいる」と注文。立憲民主党の泉健太代表は「裏金づくりが続いてきた経緯が解明されなければならない」と訴え「安倍派幹部が誰も責任を取らないのはいかがなものか」と酷評した。国民民主党の榛葉賀津也幹事長は「責任を取るべき議員が逃げ回っている」と断じた。
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