米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、玉城デニー知事は23日、軟弱地盤がある埋め立て予定区域のサンゴ約8万4千群体について国の移植申請を許可したと発表した。防衛省は今後、対象のサンゴを別の区域に移植した上で埋め立てを進める。

 防衛省沖縄防衛局が2022年に申請。県は当時、軟弱地盤の改良工事に必要な設計変更を承認していないため工事が前提の移植は必要性がないなどと不許可とした。だが、昨年12月に国が県に代わって設計変更を承認する「代執行」をし今年1月に着工。4月には移植許可をめぐる訴訟で県の敗訴が確定し、国は今月、移植を許可するよう県に指示していた。

 玉城氏は「サンゴ類保護の観点から法令に基づき許可せざるを得ないと判断した。辺野古新基地建設に反対する立場はいささかも変わるものではない」とコメントした。(小野太郎)

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