医療保険制度では、保険給付の対象となる保険診療と対象外の自由診療を併用した場合、医療費の全額が自己負担となりますが、例外として一部の先進医療などでは、保険診療と自由診療を組み合わせて受けられる「保険外併用療養費制度」が適用されます。

この制度をめぐり、武見厚生労働大臣は23日の経済財政諮問会議で、制度の対象を拡大する方向で検討する考えを示しました。

具体的には、がん患者の遺伝子を幅広く調べて最適な薬を探す「がん遺伝子パネル検査」について、保険がきく標準的な治療が終わる前にパネル検査を行った場合も全額が自己負担とならないように変更することなどが検討されています。

また、武見大臣は、医療機関に支払われる薬の価格=「薬価」をめぐり、毎年引き下げられていることが、薬の供給不足や、画期的な新薬が生まれない環境を生み出しているという指摘があることを踏まえ、引き下げる対象を見直すことなどを検討する考えを示しました。

厚生労働省は、こうした内容をことしの経済財政運営の基本方針、いわゆる「骨太の方針」に盛り込みたいとしています。

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