日本郵船や秋田県など産官学が連携し、同県男鹿市に開設した洋上風力発電の総合訓練センター「風と海の学校 あきた」の開所式が28日あった。日本郵船の曽我貴也社長は「海洋人材育成にとどまらず、秋田に新たな人の流れが生まれて地方創生につながる施設にしたい」と強調した。
訓練センターは日本郵船と日本海洋事業(神奈川県横須賀市)が4月、県立男鹿海洋高校の施設と旧男鹿市立船川南小学校の一部を活用して整備した。2社が出資して設立した秋田オフショアトレーニングセンター(男鹿市)が運営する。
訓練センターは欧米の風力発電機メーカーなどで組織する非営利組織「グローバル・ウインド・オーガニゼーション(GWO)」が定める世界標準の認証を取得している。
洋上風車の保守・点検に携わる風車技師の基礎訓練のほか、国際条約に基づき船上で火災があった場合の危機対応など船員の基本訓練を実施する。
国の補助金を活用して最新型シミュレーターを導入し、風車技師らを洋上まで運ぶ作業員輸送船(CTV)の操船訓練も受けられる。
洋上風力や海事に携わる人材育成にも力を入れる。男鹿海洋高校の授業でのシミュレーター活用に向け、訓練センターは県や同校と協議を進める。
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