宇都宮市内で清掃活動のボランティアを続けている、エステサロンSAMSARA(サムサーラ、同市元今泉2)の井上加寿美社長(56)は、手を汚さずにゴミを拾える携帯用ゴミ袋「さんぽでポイ」を開発した。気づいた時にゴミを拾うことができ、きれいなまちづくりを宇都宮から世界に広げようと夢を膨らませる。特許を取得し、商標登録も済ませており、商品化を目指す。この袋を使い30日と来月9日、JR宇都宮駅周辺で清掃活動をする予定だ。【松沢真美】
井上さんは13年前から宇都宮駅西口で清掃活動をしているグループに参加し、ボランティアを続けている。初めは「誰が捨てたんだろうと責める気持ちになった」という。しかし、活動を続けるうちに心境が変わり責める心はなくなった。
コロナ禍では、マスクやティッシュ、たばこの吸い殻などのゴミがたくさん捨てられていた。ただ不衛生なだけでなく、感染する可能性もあると感じ、安全に拾うための方法を考えていた。
そこで、持ち運びに邪魔にならないビニール袋を用いることを発案。大きさや切り込みのサイズなどを試行錯誤し、オリジナルゴミ袋を完成させた。
袋は縦50センチ、横40センチの大きさで、二股に分かれたズボンのような形。片方に腕を入れてゴミをつかみ、もう片方の袋に入れられるようになっている。散歩中でも気軽に使ってもらおうと「さんぽでポイ」と名付けた。「この袋ならゴミを拾う人を増やすことができる」と井上さん。
秋には、次世代型路面電車(LRT)沿線を歩きながらゴミ拾いイベントを開催しようと張り切っている。
現在は商品化に向けて、目標金額140万円を目指し協賛者を募集中。1口1万円で特典はゴミ袋500枚。申し込みは井上さんメール(kazumisiawase3000@gmail.com)。
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