米グーグル出身の著名な人工知能(AI)研究者らが日本で設立した新興企業、サカナAI(東京・港)が注目を集めています。国内発の企業で最も早くユニコーン(企業価値10億ドル以上の未上場企業)に到達するとみられ、生成AI市場拡大への期待の大きさを物語ります。サカナAIの何が評価されているのでしょうか。記事で探ります。(内容などは掲載当時のものです)

異能の群れ、創業1年で

サカナAIの企業価値は11億ドル(約1700億円)を超え、2023年7月の創業から1年以内にユニコーンとなる見通しです。創業者の一人、グーグル出身のライオン・ジョーンズ氏は、17年にグーグルが発表し、現在の生成AIの土台となった論文の共同執筆者の一人です。国内外から集った異能の集団が注目されています。

  • ・サカナAIが1年でユニコーン 日本最速、200億円追加調達
  • ・サカナAI、異能の群れ 創業1年で企業価値300億円
  • ・サカナAI伊藤COO 「24年に日本でチャンピオン企業に」

複数技術の「掛け合わせ」で進化

サカナAIが狙うのは生成AI開発の革新です。大規模言語モデルなどの性能を高めるには、高性能の半導体を用いて膨大なデータを学習した巨大なAIをつくる必要があります。サカナAIはこうした発想と一線を画します。小さな魚が群れを形成するように小規模なAIを組み合わせて高度な知能をつくる目標を掲げます。

  • ・群知能で生成AIの次 「トランスフォーマー」生みの親
  • ・AI、複数技術の「掛け合わせ」で進化 サカナAIが新手法
デジタル・AI時代のルールを読み解く日経のメディア「NIKKEI Digital Governance(日経デジタルガバナンス)」は27日正午から、Sakana AIを創業した3人を招きオンラインイベントを開きます。日経デジタルガバナンスの有料会員は無料視聴できます。この機に日経デジタルガバナンスをお試しください(初月無料)。

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