NVIDIAなど米巨大テック企業のヘルスケア戦略

米国のテック企業は医療やヘルスケアに熱視線を注ぐ。消費者のデータを集められることから、各社は既存の事業を組み合わせて新しいビジネス機会を模索している。CBインサイツは米エヌビディアなどの4つの企業が進めるを戦略を分析した。日本経済新聞社は、スタートアップ企業やそれに投資するベンチャーキャピタルなどの動向を調査・分析する米ＣＢインサイツ（ニューヨーク）と業務提携しています。同社の発行するスタートアップ企業やテクノロジーに関するリポートを日本語に翻訳し、日経電子版に週２回掲載しています。

11兆ドル以上の規模を誇る医療・ヘルスケア業界は巨大テックに多くの機会と試練をもたらしている。大量の消費者データを収集する機会がある一方で、デジタル化と接続性に取り組むプレッシャーもある。

各社はクラウドコンピューティングや人工知能（AI）、ハードウエア機器などでの既存サービス・商品を活用し、医療提供者や製薬会社にサービスを提供している。

各社はこうした分野で競合する一方、独自の戦略も打ち出している。

・米アマゾン・ドット・コムはプライマリーケアと専門ケアにさらに深く進出している。

・米グーグルは健康データの宝庫を築いている。これはバイオテック事業で役立つ可能性がある。

・米マイクロソフトは臨床研究、医薬品開発、医療提供を改善するAIツールを医療機関に提供している。

・米エヌビディアはハード機器での長年の支配的立場を武器に、スマート病院の未来で主な役割を担おうとしている。