▼2次電池 使い切りの1次電池に対して、充電して繰り返し使える電池を2次電池という。電気自動車(EV)や再生可能エネルギーの電力をためておくことに使え、脱炭素の「切り札」ともいえる。

軽くて容量が大きいリチウムイオン電池に対して、太陽光発電など再生可能エネルギーシステムの電力貯蔵用途でニーズが高まっているのが鉛蓄電池だ。日本で初めて試作されたのは1895年で、リチウムイオン電池よりも長い歴史を持つ。豊富に取れる鉛を使うため安価で、発煙・発火のリスクが低く、リサイクル率も高い。太陽光や風力など季節や時間帯によって発電量の異なる発電の課題の克服に欠かせない。

経済産業省の機械統計によると、2023年の国内の2次電池の販売金額は前年比26%増の1兆4289億円だった。そのうちリチウムイオン電池は6割、鉛蓄電池は15%を占める。鉛蓄電池は、ジーエス・ユアサコーポレーション(GSユアサ)が国内最大手で、パナソニックホールディングスは23年に同事業から撤退した。世界では米クラリオスが高いシェアを持つ。

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