オープンAIはAIを使った検索サービスを開発している=ロイター

【シリコンバレー=清水孝輔】対話型AI(人工知能)の「Chat(チャット)GPT」を開発する米オープンAIは25日、生成AIを使った検索エンジン「サーチGPT」の試用版を公表した。インターネットの最新情報を基にAIが利用者の質問に答える。AI検索サービスは米グーグルが5月に始めており、競争が激しくなる。

サーチGPTは利用者が知りたい内容を質問すると、AIがインターネットから情報を探して要約して回答する。回答の出典をリンクとして示し、利用者が元のサイトにたどれるようにする。利用者は人と会話するように追加の情報を質問できる。

当面は試用版として利用者の人数を絞って提供し、利用者やメディアからの反応を開発に役立てる。将来的には開発した機能をチャットGPTに統合する計画だ。

グーグルは5月、AIを使った検索サービス「AIオーバービュー」を米国で始めた。利用者が質問すると、画像などとともに情報の要約や、訪問先のサイト候補を上部に表示する。従来の検索のように何度も知りたいキーワードを入力する手間を省く狙いだ。

グーグル親会社のアルファベットの株価は25日の米株式市場で、前日の終値に比べて一時2%強下落した。AIによってネット検索の仕方が変われば、世界最大手の同社の事業モデルに大きな影響を及ぼす可能性がある。

【関連記事】

  • ・検索連動の生成AI、「著作権侵害の可能性」 新聞協会
  • ・生成AIで変わる10億人のGoogle検索 ネットの岐路に
  • ・Google、AI検索こう変わる 会話するように結果表示
  • ・OpenAI、Google検索に下克上 「AIサーチ」の新時代

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。