レーザーテックは29日、リスク・コンプライアンス委員会を新たに設置すると発表した。改訂した「内部統制システム構築の基本方針」に盛り込んだ。同社や子会社のリスクをグループ全体で管理し、体制を拡充する。委員会の決議事項については取締役会に報告する。ガバナンス(企業統治)の強化につなげるとしている。
子会社の監査については法定監査のほかに、社長直属の内部監査部門も監査し、是正が必要な場合は社長が指示する。基本方針の改訂は2023年7月以来となる。
同社を巡っては、24年6月上旬に海外空売り投資家のスコーピオン・キャピタルがレーザーテックの製品の需要動向や会計処理について疑いを指摘するリポートを公表していた。レーザーテックは不正会計疑いに対し「適切な会計処理を実施している」と反論し、半導体装置の製品別の売上高や受注高を開示した。
6月末には最高財務責任者(CFO)の交代を発表した。7月1日付で横川久財務経理部長が就任し、執行役員と兼任する体制となった。
レーザーテックは今回の改訂について「ガバナンス強化の流れがあり、以前から検討していた」と説明した。29日の同社株は5月末から35%下落した。8月7日に24年6月期の連結決算を発表する。
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