【シリコンバレー=清水孝輔】米半導体製造装置大手のアプライドマテリアルズは15日、米シリコンバレーに設ける研究開発施設について、米政府から補助金を支給しないという通知を受けたと明らかにした。同社は支給を前提に新拠点の投資計画を立てていた。補助金がなくても投資は続けるという。
米政府は2022年に成立したCHIPS・科学法に基づいて半導体関連企業に補助金を出している。アプライドはこの補助金の取得を前提に、半導体メーカーや大学と連携して最先端技術を研究開発する新拠点に最大40億ドル(約5900億円)を投じる計画を示していた。
アプライドのブライス・ヒル最高財務責任者(CFO)が15日の決算説明会で補助金の支給対象にならなかったと明らかにした。新拠点について「我々にとって重要だ」と強調し、「投資は継続する」と述べた。
米政府は米インテルや韓国サムスン電子など国内に大規模工場を構える半導体メーカーを中心に補助金を出している。補助金には上限があり、装置など供給網を支える分野には十分な恩恵が行き渡っていない。
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