東京電力は19日、福島第一原発2号機の溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の試験的な取り出しについて、22日から約2週間かけて行うと発表した。非常に強い放射線を出す燃料デブリの取り出しは廃炉の「最難関」の作業とされ、今回が原発事故後初めての試みとなる。

 福島第一原発の1~3号機には推計880トンの燃料デブリがあるとされるが、事故から約13年半となる現在もまだ取り出せていない。作業員の大量の被曝(ひばく)を避けるため、今回取り出す予定の燃料デブリは最大3グラムという。

 政府と東電は当初、国費も投入して開発したロボットアームで2021年に取り出しを始める計画だったが、アームの開発の遅れなどで3回延期。今回は、過去の調査で活用したことのある簡易な「釣りざお式装置」で取り出しを試みる。(福地慶太郎)

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