▼電池パスポート 電気自動車(EV)などに使われる蓄電池について、材料調達から製造、販売、リサイクルまでバリューチェーン全体に関わる情報をデジタル上で記録し、簡単に表示できるようにする仕組み。欧州連合(EU)が2023年6月、電池パスポートの導入などを盛り込んだ規制案を採択した。24年から順次導入し、26年にも欧州域内で義務化される見通しだ。
材料の原産地、再資源化が可能な材料の割合、製造過程での二酸化炭素(CO2)排出量などの情報が記録される。「QRコード」で製品にひもづける方法などが検討されている。欧州市場でEVのほか、蓄電池を搭載した家電を製造・販売する企業、部品メーカー、材料の採掘事業者などは対応が必要になる。
リチウムなどEV電池材料のリサイクルをEU域内で義務づける規制への対応にも電池パスポートが必要になる。パスポートの情報は消費者や非政府組織(NGO)がチェックできる。環境対応のほかサプライチェーン(供給網)上の人権や労働環境といった問題を解決するのにも役立てる。
【関連記事】
- ・EV電池データ、日欧官民で共有 資源再利用で中国に対抗
- ・日産やホンダ、電池パスポートの規格化連携 米欧見据え
- ・「電池パスポート」欧州義務化 デンソーはQRで追跡
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。