アメリカ版「はやぶさ」とも呼ばれるNASAの探査機「オシリス・レックス」は去年9月、地球と火星の間の軌道を回る小惑星「ベンヌ」で採取した砂などのサンプル121.6グラムを詰めたカプセルを地球に帰還させました。

JAXA=宇宙航空研究開発機構は、NASAと事前に結んだ協定に基づいてこのサンプルのうちおよそ0.6グラムの提供を受け22日、神奈川県相模原市にあるJAXA宇宙科学研究所で会見しました。

JAXAは4年前に探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」から砂などのサンプルを持ち帰っていて、今回提供されたサンプルと比較することで、地球の生命の起源や太陽系の成り立ちなどについて新たな研究成果が得られると期待されています。

JAXAは22日から砂の粒の重さの測定などを始めていて、今後「リュウグウ」のサンプルを分析した経験がある国内の研究機関などと分析を進めるということです。

JAXA地球外物質研究グループの橘省吾特任教授は「提供されたサンプルは『リュウグウ』のものと似ていて、全体的に黒っぽいものの白い部分との濃淡の幅があると感じた。『リュウグウ』を徹底的に見てきた研究者たちによってどんな新しい知見が得られるか期待している」と話していました。

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