スマートフォンは、常に持ち歩く身近な端末。だがウェブサイトを見たり、メールやさまざまなアプリを使ったりするだけではもったいない。
ここでは、スマホを歩数計として使う方法をみていこう(図1)。専用品を使っている方もいるだろうが、実はスマホの歩数計はかなり高度。歩数や移動距離、消費カロリーといった基本データの記録だけでなく、歩行速度や歩幅、安定して歩けているかといったことまで判定する。
iOSもAndroid(アンドロイド)も、健康管理は標準機能の一つ。そのためスマホを使えば、端末内に歩数などが記録されていく。せっかくの便利機能なので、自分が毎日、どのくらいスマホを持って歩いているのかを確認してみよう。
利用するのは、「iPhone」なら「Appleヘルスケア」。Androidだと「Google Fit(グーグルフィット)」という標準アプリだ(図2、図3)。どちらもスマホで計測した歩数などを確認できる。後述するスマートウオッチと連携すると、各種データを集約可能になる。
長く使っていくと、iPhoneのヘルスケアでは、過去の平均と比べて歩数や歩行距離などが多いのか少ないのかを提示してくれる。一方AndroidのFitでは、1日の歩数目標値と、その達成度をグラフで表示するなど、運動量を把握する手助けになる機能がいろいろとある。
専用アプリやサービスも併用
ただしヘルスケアもFitも、閲覧できるデータが多過ぎて分かりにくいという欠点がある。そこで利用したいのが、歩数計アプリの「歩数計Maipo」。歩数のデータだけを取り出して、見やすいグラフで表示する(図4)。1日ごとの歩数や時間帯の歩数をはじめ、カレンダー上で歩数を見たり、過去で一番歩いた歩数などを確認できたりする(図5)。
歩数だけでなく、歩いた軌跡(移動履歴)まで確認したいなら、Googleマップの「タイムライン」機能を使おう。iPhoneだと「Googleマップ」、Androidは標準の「マップ」の「設定」にある「個人的なコンテンツ」で同機能を有効にすると、移動履歴が保存され、スマホから閲覧できるようになる。
さらに歩数の計測精度を上げたいという人は、スマホと連動するスマートウオッチの利用を勧める。スマホだとデスクの上やカバンの中に入れた状態で放置し、歩いたり運動してしまったりすることも多い。だが腕に装着するスマートウオッチなら、計測忘れの心配がない。また心拍数など、スマホではできない計測機能もあり、より高度な健康管理が可能だ。
スマートウオッチというとiPhoneと連携する「Apple Watch(アップルウオッチ)」を連想するが、最近は「Redmi Watch 3 Active」のような5000円台で購入できる製品もある(図6)。6万円以上するようなApple Watchに比べると高級感はなく、計測できる項目も少なくはなるが、歩数や心拍数といった計測なら格安の製品でも十分。平時の心拍数を把握しておくだけでも、計測値の変化から体調の異変に気付けることがある。一段上の健康管理を目指すなら、取り入れてみるのも手だ。
(ライター 原如宏)
[日経パソコン 2024年4月8日号の記事を再構成]
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