パワー半導体 高い電圧や大きな電流を扱うことができる半導体。電源から送られた電気の電圧を変えたり、直流と交流を変換したりなどモーターや電子部品に適した形に変換する役割を担う。スマートフォンや家電、電気自動車(EV)など幅広い製品に使われる。

英調査会社のオムディアによると、パワー半導体の世界市場は2023年に283億ドル(約4兆800億円)。市場シェアの首位は独インフィニオンテクノロジーズ(22.8%)で、米オンセミ(11.2%)、スイス・STマイクロエレクトロニクス(9.9%)と続く。三菱電機や富士電機など国内勢も一定のシェアを持つ。

パワー半導体の材料はシリコンが主流だが、EVの航続距離の向上や家電の小型化などに向けて効率的に送電ができる素材への需要が出てきた。電気の利用効率が高いとされる炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)などの新素材を使った製品への注目が集まっている。

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