熊本県が開いた外国人材との共生推進本部で挨拶する木村知事(3日、熊本市)

熊本県は3日、外国人材との共生推進本部を熊本市内で開き、県内の2023年末の在留外国人数が22年末比23.9%増の2万5589人となり、過去最高を更新したことを明らかにした。特に台湾からの在留者は1549人と、6月末時点(511人)の3倍超を記録。台湾積体電路製造(TSMC)進出による駐在員らの流入で大幅に伸びたとみられる。

この日の推進本部では、外国人材の生活面での受け入れ体制の充実や住民との共生に向けた交流、雇用面での環境整備につなげる取り組みなどについて議論。成果を挙げている事例などを掘り起こし、そうした取り組みを広げていく方針を確認した。

TSMC進出を機に台湾からの在留者が増えている(同県菊陽町のTSMC熊本第1工場)

県内ではTSMC国内第1工場の開所に伴い、半導体関連産業の集積が進んでいる。一方で人手不足が深刻化していて、県内の様々な産業に従事する人材が23〜24年度で7000人規模不足しているとの試算もある。11月に改めて推進本部を開いたうえで、25年度予算に関連施策を盛り込む方針だ。

木村敬知事は熊本の外国人数の伸び率について、全国トップクラスと指摘。そのうえで「人口減の中で、地域や産業の担い手として熊本を選んでもらうことが重要だ。長く活躍してもらう施策につなげたい」と語った。

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