三菱電機は10日、文章を多言語でサイネージ(電子看板)に同時表示できるシステムの試作品を開発したと発表した。人手不足を背景に製造業などで外国人労働者が増える中、工場の朝礼など大人数に正確な情報を伝えたい場面での活用を想定。2025年度以降の事業化を目指す。
あらかじめ作成した日本語の文章を一度に複数言語へ翻訳できる。間違った翻訳を防ぐため、外国語から日本語へ再翻訳する機能を搭載。元の原稿と見比べて修正しやすくした。英語やポルトガル語、タガログ語など17言語に対応し、サイネージ上では日本語を含め4言語の文章を同時に表示できる。
三菱電機は昨年12月から、群馬工場(群馬県太田市)で実証実験を実施。同工場は外国人従業員が2~3割を占めており、導入で9割超が「朝礼が分かりやすくなった」と回答したという。工場や建設現場のほか、観光案内などでの利用を見込む。
工場で朝礼内容などを多言語で表示する三菱電機開発のサイネージ(電子看板)=10日午前、東京都千代田区
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