政府が開発を目指す原発の「次世代革新炉」について、島根県の丸山達也知事は11日の定例会見で、膨大な経費がかかる開発を中止し、その予算を既存の原発立地地域の避難道路の整備に充てるべきだとの考えを示した。島根県内では、中国電力が島根原発2号機の再稼働を12月に予定している。
丸山知事は、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働に向けて政府が6日の閣議で、新潟県が要望していた原発事故時の避難道路を国が整備する方針を決めたことに関連して述べた。島根県も、避難道路整備の支援拡充を国に求めている。
丸山知事は、「次世代革新炉」の開発にこれまで891億円が投じられたと指摘し、「いつ新設のめどが立つかわからないような夢物語みたいなものに900億円使っている」と批判。原発再稼働の地元理解には避難対策が重要だとの認識を示し、「白いご飯も食べられないのに、高級ワインなんか買ってはいけない」「次世代ナントカの開発なんかもうやめて、このお金を(避難対策に)回せばいい」と述べた。(垣花昌弘)
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