世界的に深刻化するプラスチック汚染問題の解決を目指す新条約について、条約策定に向けて最終会合となる今年11~12月の政府間交渉委員会では大枠での合意にとどめ、数値目標など詳細は先送りにして条約採択後に決めるとの2段階方式を交渉委議長が各国に提案していたことが分かった。複数の交渉関係者が15日、明らかにした。
各国の意見の隔たりが大きく、目標とする年内の合意は現状では難しいとの判断が背景にあるが、各国が受け入れるかどうかは不透明だ。
議長は各国に示した非公式文書で、最終会合での合意について「プラスチック汚染廃絶の目的にかなう、効果的な条約の実現に必要な要素に焦点を当てる」と提案。
対象となるプラスチックの範囲や製品に含まれる有害化学物質の明示、発展途上国の対策を支援する金融メカニズムなど条約に盛り込むべき約30項目を列挙した。プラスチック製品が廃棄物になった段階まで製造企業が責任を持つ「拡大生産者責任」の考えも盛り込み、文書を協議の土台とする考えを示した。
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